健康管理システム導入するなら自社システムとの連携も重要
健康管理システムは健康管理のための情報を扱う重要なデータベースですが、活用するには連携しやすい仕組みにすることが重要です。この視点は初期から必要ですので、後から慌てないように知識として身につけておきましょう。とはいえ難しいことはありません。自社システムとの連携がうまくいけば、作業効率が格段によくなるメリットもあります。
基幹システムとの連携は重要です
ある程度の規模の企業になると、従業員を管理するためのデータベースを構築していることがほとんどです。そのような目的で使用するシステムを仮に基幹システムと呼んだ場合、健康管理システムも基本的にその基幹システムとの連携を意識して計画することが重要です。そうすることによって削減できる作業工程が多く存在します。
あらかじめどのような運用をしたいと考えているのかによって、自動化できる範囲が決まってくるという仕組みになります。たとえば基幹システムで社員番号を発行している場合、健康管理システムでも同様の番号を属性として持つことによってシステム上の連携が容易になります。異なる目的で使用するデータベース、システムの場合には関与するベンダーも異なる場合が多いものです。
しかし、どのような分野でも連携を意識して設計を進めていくことが将来的に役立つものであるということが知られていますので、早い段階で相談することが大切です。このような作業についてどのようにすればよいのかに関してはベンダー側からの説明を受けることができます。
従って企業側が詳細な設計に関して知識を持っている必要はありません。どのようにしたいのかという大まかな計画があれば、それをベースにしてどのような対応をできるかを提案してもらうことができます。その中から目的に合った方向性を選択するというのが重要な作業になります。
自社システムとの連携によるメリットとは
自社システムとの連携のメリットは、データの有効活用を容易とすることにあります。具体的にどのような恩恵があるのかについてはその企業ごとに違います。連携できる場合はデータの形での連携が主であり、その恩恵が得られるとすると作業効率の大幅改善につながると考えられるでしょう。
たとえば健康管理上の情報と人事情報を別で管理している場合、社内の状況を把握するためにそれぞれのシステムでのデータ整理が必要になる場合と、どちらかのデータをインポートする形で自動的に整理できるのとでは、必要な作業工数に大きな違いが生じます。このような違いが期待できるのです。連携の仕方にもさまざまなものがありますが、一般的な対応方法の一つに別個のデータベースを紐づける何らかの仕組みを想定するものが挙げられます。
企業の従業員のデータベースであればさまざまな個人情報、たとえば社員番号などが重複しないデータであれば連携のカギに使われることが少なくありません。そうすることによって複数のデータベースの情報について手間をかけずにまとめることができるようになります。
これを実現することによってどのような活用をするのかについては企業ごとの創意工夫が必要ですが、さまざまな可能性を広げることができる仕組みの下準備として健康管理システムの計画の早い段階から考えておくべきテーマとなります。
連携の準備はいつから始めればよいか
結論からいえば、他のシステムとの連携については最初期の段階から計画しておくべきです。データベースの設計というものは最初にしっかりとしたものを作成することになりますので、後付けでこうしたいという話が出てきたとしても対応できるかどうかは不透明となります。そうならないようにするためには最初期の健康管理システムの導入を検討し始めた段階で相談を開始することが重要です。
自社システムが複数ある場合などは、新規で設計することになる健康管理システムが果たすことのできる役割が広がる場合もあります。何ができるかということも重要ですが、それ以前に何がしたいのかを明確にしておく必要があるということになります。このような情報をベンダーに伝えることによって実現可能性の検討を進めることになります。
これは初期の設計の段階で必要な作業であるため、連携させたい外部システムが存在する場合には最初からいっておかなければならないということになるのです。この目的達成のためには、社会事情に精通した人材が設計の初期にかかわる必要があります。そのような意識をもって準備段階から情報提供することによって利便性に優れたものが作られることになります。あとからの要望でも対応できないということはないかもしれませんが、最適化された方法ではなかったり、コストが余計にかかったりすることになりかねません。
健康管理システムを設計する際の他システムとの連携の問題は、早い段階で準備しておくべきテーマになります。適切な時期に検討を開始することで、よい仕組みを構築することが可能になる性質がありますので、初期の段階に議題とするとよいでしょう。